医療業でファクタリングが有効な理由
ファクタリングのなかで活用事例の多い業界が医療業です。
特に医師1名(バイトによるヘルプ医師を除く)で運営している個人開業医からの人気が高いです。
医療業での債権は企業を相手にした売掛金ではなく、健康保険を相手にした診療報酬債権を買取してもらいます。
売掛先が公的機関や大きな団体になるので、売掛債権の支払われないリスクは限りなくゼロに近くて信頼性が高いため、ファクタリングも安い手数料で利用できます。
相手が民間企業ではないので同意や通知を得て行う3社間ファクタリングが主流になるのもポイントです。
新規開業後に利用する比率が高い
診療報酬は一般的に診察をした翌々月に支払われます。
長い期間運営しているクリニックであれば、お金が毎月入って資金は上手く回転しますが、新規開業して間もないクリニックは資金繰りに苦労するものです。
病院であれば、どこでも儲かると思われがちですが、都心部ではクリニックの数は非常に多くて、特に歯医者の数はコンビニを上回っているのは有名な話です。
安定した売上を確保するには、リピート患者をある程度獲得することが必要です。
小売業では、新規オープンすると試しに使ってみようと一時的な開店特需がありますが、クリニックは腕の良い医師でも開業直後は閑古鳥が鳴いている光景は当たり前です。
想定以上に患者が来ないことで資金回転が思ったようにいかないことも多いためファクタリングの需要が高くなっています。
開業から数年は患者数が安定しないこともありますし、診療科目によっては季節の影響や風邪などの流行状況によっても売上は変わります。
繁忙期はヘルプのスタッフを呼んだり、処置に使う消耗品のコストも増えるため、売上に対してすぐに入金を期待できるファクタリングは重宝されています。
医療業界で扱う検査機器は高い
クリニックによって設備は変わりますが、レントゲンやCT、内視鏡などクリニックで使っている設備は高額で数百万円以上の高額設備も珍しくありません。
故障するケースもあり、突発的な出費で資金難に陥るケースはよくあります。
高額な医療設備はリースで導入することもあります。
開業してまもないクリニックはリースの利用比率が高いですが、患者を確保して利用頻度が高くなるとリースで使っているのがバカらしくなってきます。
購入費用が高額で故障リスクのある設備のリースは当然、相応の価格設定になっていて、思い立ったら早めにリースから購入に切り替えたいと思う開業医が多いです。
売上が大きかった時に設備導入しようと考えても、お金の入ってくるのが2ヶ月後になるのは待ちきれないと思うものです。
このように医療業では設備による大きな設備投資の必要になる場面が多いです。
必要に応じてローンを組む方法もありますが、個人開業医の大半は医療法人にしていない個人事業主で、家族を従業員扱いにするなど税金対策をして審査が通りにくかったり、人員が少ないためローン手続きにかける手間を嫌います。
ファクタリングは忙しい開業医でも時間と手間をかけずに、まとまったお金を資金調達できるメリットがあります。